11月5日。



4日に電話したけど、お互いにすれ違いで話せなかった。

T君が5日の夕方に電話をくれた。


T:「おはよう。昨日ごめんね。すれ違っちゃって電話できなかったから。」


亜紀:「うん。大丈夫。」


T:「俺今友達の結婚式に行ってたんだよ。」


亜紀:「結婚式!?じゃあ寝てないの?」


T:「寝てない。これから2、3時間寝て二次会行かないと。」


亜紀:「大丈夫なの?」


T:「うーん。そのまま仕事に行くけどね。」


亜紀:「そうなんだ。あんまり飲まないでね…。」


T:「式でも全然飲んでないよ。乾杯と終わりの一杯くらい。」


亜紀:「そう…。もう寝るんでしょ?」


T:「うん。今布団に入ってる。」


亜紀:「ちゃんと寝てね。おやすみ。」


T:「おやすみ。」


内心すごく心配だった。

また寝てないんだ・・・。

ただでさえ体調良くないのにムリされると辛い。




この日は綺羅のお客さんの誕生日だった。

お祝いしてあげて、帰りにアフターに行った。

3人で六本木に行こうってことになって、某有名なサパーに。

もう時間は5時だったけど、ギリギリショータイムにも間に合って楽しかった。

六本木に来ると少し前まで働いていたことを思い出す。

よくアフターにも行ったなぁとか。



6時すぎまでサパーにいて、お客さんがラーメンを食べたいと言うのでラーメン屋にはしご。

そのあと適当にお客さんと別れて時刻は7時くらい。

朝の六本木。




綺羅:「せっかくだし飲んで帰らない??」


亜紀:「いいねぇ♪綺羅から言うなんてめずらしい。」


綺羅:「カサノバ行こうっか☆」


急いでタクシーに乗ってT君に電話してみたけど、出ない。

綺羅がM君に電話してみるとつながった。


綺羅:「今日出勤してるの?今から行きたいんだけど。」


綺羅:「うん、うん。…そうなんだぁ。」


なんだか不具合そう。


受話器を伏せて綺羅が言った。


綺羅:「M君はいるけど、今日T君はお休みなんだってぇ。」


お休みなんだぁ。

何してるんだろう・・・。

お休みということを知らないのもショックだし、今日会えないということにもっとショック。


亜紀:「うん。とりあえず考える。」


綺羅は分かったっていう顔をして、


綺羅:「分かった。また連絡するね。」


電話を切った。


綺羅:「何でお休みなんだろうね??」


亜紀:「分からないけど。じゃあ久々にR店(綺羅の彼氏がいるお店)でも行く??」


綺羅:「でもこの時間だし、もう終ってるかもよ?」


亜紀:「聞いてみよ。」


お互いに電話してみる。

呼び出し音は鳴るものの、亜紀の担当は出ない。

もうこんな時間だし、しょうがないかぁ。


綺羅:「もしもし??今からお店行ってももう入れないかなぁ?一瞬でも。」


綺羅:「うん。え!?帰ってきちゃったの?そうなんだ。分かったよ。」


電話を切ったあと、


綺羅:「なんかね、今日K(彼氏)は仕事で失敗しちゃってショックで早退してきちゃったんだって。自分の彼氏ながら情けない…。」


ため息をついている綺羅。

彼氏は年下で、なにかっていうと綺羅にグチったりするらしい。

私は性格的にそういうの嫌じゃないけど、綺羅はいつもいじいじしてるのは男らしくないから嫌っていつも言ってる。


亜紀:「うん。じゃあT君いないけど、お店行こう!」


綺羅:「でもそれじゃ亜紀はつまらなくない??」


亜紀:「いいよぉ。いつも会ってるし。綺羅が飲みたいっていうのはめずらしいから。」


綺羅:「じゃあ電話するね。」




歌舞伎町に着いて、お店に入る。


M:「おおよく来たなー!Tいないのにいいの??」


亜紀:「うん。綺羅は初回以来来てないから連れてきたよ。」


M:「そっか。」


綺羅とM君が楽しそうに話しててやっぱりうらやましい。

会いたかったなぁ。


ヘルプで着いてくれたK君が、


K:「Tさんには連絡したの?」


亜紀:「してないよ?いないって知ってたから。」


K:「一応電話しておいたら?俺がさっき一応電話しておいたけど。」


そう言われて電話してみた。


T:「おはよ。何してんだよ。」


亜紀:「おはよ。綺羅が行きたいっていうから来てみた。お休みだったんだねぇ。」


亜紀:「会いたいから今から出勤してぇ!!」


T:「もう間に合わないよ(笑)行っても閉店時間すぎてんじゃん。」


亜紀:「(笑)残念…。でもしょうがないか。またいる時に行くね!」


T:「うん。ごめんね。また電話して。」


1人で行ってた時ってM君もヘルプになるからみんなを独り占めできてるみたいだったのに、今日は綺羅いるからM君も綺羅と話しててなんか切ない…。

当たり前なんだけど、T君がいないからきっとそう思うんだろうナ。